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「老化もまた進化」を合い言葉に明るく生きるためのヒントを愛を込めて綴ります。
心は静かに、体は動かせ
心はいつも静かにし
体はいつも動かすのがよい
一日中座っていると
病気になる
長時間立ったままとか
歩きっぱなしもよくないが
長時間寝ていたり
座っていたりするのは最悪だ
健康法のバイブル『養生訓』をこの世に送り出した江戸時代の儒学者、貝原益軒さんの言葉です。
今から300年ほど前、平均寿命50歳未満の時代にあって、80歳を超えても歯は一本も落ちず、暗い夜でも小さい文字の読み書きができた。
そして、それこそ『養生』の賜物であると自ら書き残しています。
じつは生まれつき身体が弱かった。だからこそ人よりも余計に身体に注意しながら人生を送ってきたと考えられます。
先人に学びたいものです。とはいえ、昔には昔に応じた解釈があるように、今には今ならではの解釈があるはず。
今回は、現代人がいかに養生=健康を維持し病気を予防するための生活習慣や行動についてヒントを探っていきます。
健康寿命を延ばす超簡単な方法は、ズバリ無理のない範囲でのウォーキングです。
そんなの常識でしょ、と思う方もいらっしゃるかもしれません。たかがウォーキングと侮るなかれです。
ウォーキングの効果
長尾先生たちの行なった実験では、歩く直前の血圧と、背筋を伸ばして30分ぐらい河原を歩いた後の血圧を比べると、後者が明らかに下がったという結果がでたそうです。
血圧が下がった理由とは?
・自律神経のうちの副交感神経の働きが良くなった
・歩行習慣は頭の中を変える これは幸せホルモン「セロトニン」という物質が増えるため、精神状態が良くなり前向きな気持ちになるため
・ストレスが解消されて過食がおさまる 結果的に痩せるため、生活習慣病の改善にもつながります。
具体的には血圧、 糖尿、コレステロール、尿酸、全ての値が確実に改善されるということです。
・食後に歩くと、消化吸収が緩やかになるので血糖値スパイクが改善される (血糖の乱高下がなくなる)
食後にすぐ動いたり、歩いたりすること。歩きながら食べるくらいでもいいそうです。
現代人はずっと座って仕事したり、ご飯を食べたりしているわけですから、食後くらいはこまめに動いた方がいいという納得のいく提案なのです。
今まで常識では、食べた後すぐに運動すると良くないと言われましたが、新常識を取り入れたほうが大きなメリットがあるのです。
歩くことが人間の基本です。ジョギングなど過度な有酸素運動はリスキー、そもそも走るのは異常動作、緊急事態なんだそうです。
結論:毎日20〜30分のウォーキングは、健康寿命を延ばし、幸福感を高める効果があります。できれば食後がおすすめ。
病気の9割は歩くだけで治る!
夕張市の取り組み
あなたは北海道夕張市が財政破綻後、医療・介護費の削減に成功したのをご存じでしょうか。
総合病院の閉鎖後、病床数が9割減少したのも関わらず、市民が生き生きと生活しているいるのはなぜ?いったい夕張市に何が起こったのでしょう。
それは、在宅医療や予防医療を進め、住民の健康意識を高めたから。
たとえば、住民が支え合いながら暮らす、介護・医療のチームが在宅を支える、自分の受ける医療をおまかせではなく、自分で選択するなどです。
その結果、高齢者の医療費は減少し、介護費は増加したもののトータルコストは抑えられたということなのです。
歩行の重要性
住民の2人に1人が65歳以上の高齢者という町では、普通お年寄りが集まれば 病気自慢?薬自慢?が始まるものですが、夕張市のお年寄りは違います。
「今日は何万歩 歩いた」とか 「血圧が下がった」「 何時間も雪投げ( 雪かきのこと)をしてさぁ」と健康に良い話に花が咲くそうです。
とにかく住民の健康意識の高さには驚きを隠せません。なかでも積極的に歩くことで、健康寿命が延び平穏死が増えたと言っても過言ではありません。
このことは、夕張市民の健康意識とともに死生観にも変化があったことを物語っています。
ある程度の年齢になったらいずれ医療では解決できない問題がやってくる、それが天命だということを夕張市民は「受け入れた」というのです。
住民が天命を受け入れた結果、救急車の出動が減り、在宅での看取りが増えました。
その一方で 介護費は増加しましたが、そもそも 夕張市の介護費は全国平均を下回っていたため 医療・介護費のトータルは結果的に減少しています。
このように、住民一人ひとりの健康習慣は医療費の不自然増を防ぐ鍵となり得るのです。
未来の日本に必要なモデル
病床数と医療費は相関する、つまり病院のベッド数が増えるほど、医療費は右肩上がりに増えていき、ベット数が減るほど、医療費が右肩下がりに。
夕張市民に革命的ともいえる意識の変化をもたらしたのは、生活習慣を見直し、自分自身で病気を予防していく中で、薬や過剰な医療に頼らず、適度に距離を置いたことが大きかったのだろうということです。
おまかせ医療と決別し、最期まで自分で歩いて、自分の口で食べる、それができなくなったら 静かに受け入れる、その覚悟なのではないでしょうか。
手軽にできるウォーキングを通じて健康寿命を延ばし、医療・介護費を抑えることが、持続可能な社会を作るための第一歩。
夕張市民が歩んできた道はこれからの日本がたどるべき方向を示してくれます。
日本の現状を知る
夕張市が直面した現実がすぐそこまで来ているのは事実です。2025年問題・団塊世代がすべて75歳以上の後期高齢者に達する時期は目前に迫ってきました。
以前私は、いわゆる老人病院と言われる施設を訪れ、とてもショックを受けたことがあります。
いろいろな管でつながれて生命維持しているだけの老人がずらっと並んでいました。その時、自分はもちろん、家族をこんな姿にさせたくないと心に誓いました。
最期の寝たきりは、筋力や認知機能の低下を招き、認知症で寝たきりの高齢者を作るだけです。もちろん急性期の医療は必要ですが、高齢者を寝かせきりにする病床は...
自分がその立場になったらと自分事として想像してみたらいいのです。そのためには現状を知らないとですね。
じつは、日本の高齢化は人類史上初めての事態でお手本がありません、とよく言われますが、その常識も当てはまりません。
なぜなら、すでに日本より先に高齢化が進んだ国がヨーロッパにいくつもあるからです。
そのことを知り、現地を調査し「寝たきり老人のいる国いない国ー真の豊かさへの挑戦」1990/09 を書き上げたジャーナリストの興味深いコラムをぜひ読んでほしいです。
日本の常識は世界の非常識だったのです。現に欧米では「寝たきり老人」という概念すらないと言います。
国民全員が歩くだけで公平で理にかなった社会保障費の運用ができるはず。
医療費の不自然増の是正で余った財源は、子どもたちの教育や若い人の生活支援に回せます!!これが本当の希望です。
さいごに
前述の「養生訓」には素晴らしい健康習慣が満載です。ですが、知識として理解するのと、体で分かるのとはまったく違います。
学びとは、記憶することではなく行動が変わることです。やればわかります。
まとめますと、健康寿命を延ばす超簡単な方法とは、1日30分~60分 背筋を伸ばして歩くことでした!
できれば、食後に。歩かなくとも動くことが大切です。
実際に歩く前と歩いた後の血圧を測ってみました。(マリモ調べ)
歩く前 上146 下77 ⇒ 一時間歩いた後 (5600歩)上117 下71
なんと、上の血圧が28も下がりました。これからも続けます!
今までの習慣の集大成が今の体に現れています。私は食後、食器洗いを先延ばしして、牛のようにゴロンとなっていました。
まずは動く!すぐに食器洗いに取り掛かるから実践しています。
そう、ウォーキングや散歩や動くことが健康にいいのは誰でもわかってるんです。でも時間がないから、だって忙しいからと、心の中から「でも」や「だって」が聞こえてくるんですものね...
そんな時は、ぜんぶ無視してください!
真実ではないからです。
真実は・・・歩くことは快楽です。
このマインドに切り変えましょう。私一人が頑張ったところでとあきらめないでくださいね。一人の意識の変化が社会を変える、あなたが「革命」を起こすのです。
ゆっくり歩いたり、早歩きしたり、緩急も取り入れながら楽しめるといいですね。
歩きたくなければその場で足踏みでもいいじゃありませんか!小さな一歩から始めましょう。
あなたの大切な時間を使ってお読みいただきありがとうございました。