「老化もまた進化」を合い言葉に、還暦女性の目線から老いの魅力を愛をこめて綴ります。
あなたは悲しい出来事や事故のニュースを見ると、まるで自分のことのように感じてしまうことがありませんか?
年齢とともに人生経験が豊富になり、人の状況に対してより敏感になるためです。これは「共感力」のなせるわざ。共感力とは他人の状況や感情などをその人の立場になって感じる能力のことです。
年齢を重ねると、この力が研ぎ澄まされているので影響もより大きいのです。日々の積み重ねとは怖ろしいもので、ストレスとなってオリのように貯まっていきます。
とくに朝のニュースは、その日の始まりの清々しさを台無しにしてしまう可能性すらありますから、「すこし距離をとってみる」というのはいかがでしょうか。
テレビは正しい情報をつたえている?
あなたは毎朝すぐにテレビをつけていませんか?ニュースくらい見ておこう。じゃないと人と話が合わなくなるから。
お気持ちは分かります。わたしも小さい時からテレビっ子。テレビは正しい情報をつたえているし、CMで見たものは良い商品だ、出演しているタレントさんも使っているんだろう。
よし買おう、よし行こう、よし打とう・・・と信じて行動に移します。
何を隠そう、テレビを全面的に信じて疑うことも知らなかった人間なんです。
ですが、朝から不安や恐怖をあおるニュースばかり見ていて何かメリットあるのか?とある時ふと思います。
いや、なんだか心が苦しい、「デメリットしかないぞ」と気づいたのです。
大げさではなく、不安や恐怖を与えるニュースが9割、あとの1割が各地のホッとする話題、気象情報といったところでしょう。
じつはニュースを見ないだけで、ストレスはぐんと減ります。体験済みです。
ストレスを激減させるためのちょっとした習慣とは、朝からネガティブなニュースを見ないということです。
毎日の習慣をほんのちょっと変えるだけで、メンタルヘルスに多大なる好影響があるのです。
家族がいらっしゃる方は、急にやめると反発を招くおそれがありますので、徐々に・・・がおすすめです。音量を小さくするとか、お天気や交通情報など必要な部分だけ見るとか、あなただけ部屋を移動するとか。
まずは、1週間お試しください。
何かのコマーシャルみたい
体感としてハッキリとわかってきます。そうしたらもう朝からニュース生活に戻れなくなりますよ。
ネガティブな情報を取り入れると
ネガティブな情報を取り入れると、どのような影響が生じるのでしょうか。
気分の低下と共感力
ネガティブな情報は、気分を悪くするばかりではなく、実際に悲しみや怒りといった反応が起こります。これは、あたかも自分事のように捉えてしまう脳の反応とも言えます。
とくに、中高年からは共感力が高くなる傾向があります。これまでの人生経験が豊富になり、他人の状況や感情に敏感になるためです。感性が研ぎ澄まされているので影響もより大きいのです。
ストレスと不安の増加
ネガティブな情報はしばしば不安や恐怖を引き起こします。とくに、あなたの生活に直接影響を与える可能性があるネガティブな情報、たとえば、経済の悪化や病気の拡大などの情報を取り入れると、ストレスや不安が増えることがあります。
世界観の歪み
人は、感じたり経験したりする情報に基づいて世界を理解します。ネガティブな情報ばかりを取り入れていると、世界を否定的な視点で見る傾向が強まる可能性があります。これは「ネガティブバイアス」と呼ばれ、人はポジティブな情報より、ネガティブな情報を重視しやすいという心理学的な現象です。
健康への影響
長期的なストレスや不安は、睡眠の質を下げたり、免疫システムを弱めたりすることがあります。その結果、身体的な問題を引き起こす可能性があります。これらの影響を軽減するためには、ネガティブな情報を適度にコントロールし、ポジティブな情報もバランス良く取り入れることが重要です。
また、ネガティブな情報に対するストレスマネジメントの技術(深呼吸、瞑想、運動など)を学ぶことも有益ですので、これからお伝えできたらと考えています。
さいごに
年齢を重ねるほどに増す共感する能力。ただ、共感しすぎると自分自身が疲れてしまうこともあるので、気をつける必要があります。
ニュースやネガティブな出来事に共感することは時には大切です。が、あなたの心とからだの健康が最も大切です。
心を休めるためにも、ニュースとの適度な距離感、趣味やリラックスできる活動を取り入れることをおすすめします。
また、世の中で起きているネガティブな出来事は自分ではコントロールできません。コントロールできないことは悩まない、ある程度、楽観的に生きることも大切です。
そして、あなたがコントロールできるストレスはどんどん減らすに限ります。
ニュースを見ないだけで、ストレスは激減する
テレビのスイッチを切って、さわやかな一日のスタートを始めましょう!
お読みくださりありがとうございました。